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化学組成:SiO2,結晶系:六方晶系,モース硬度:7,比重:2.65
紫水晶の紫色は、微量のイオン(主に鉄イオン)によるものです。紫水晶は、晶洞石(内部が空洞になった石)の内側に群晶の形態で産出することが多く、大きな(数十kgの)群晶も珍しくありません。 写真は、大きな晶洞石の1かけらを少し研磨したものと、小さな晶洞石の一部と思われる群晶です。写真のように内部にもう一つの結晶が見えるものは「山入り水晶」と呼ばれています。内部の細胞状の網目模様が面白いと思います。 |
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化学組成:SiO2,結晶系:六方晶系,モース硬度:7,比重:2.65
紅水晶は群晶の状態で産出し、大きな結晶は産出しません。産地,産出量とも少ないため以前はとても珍しく高価でしたが、最近は小さいながら美しい標本が安価で流通するようになりました。 尚、同じRose Quartzでも紅石英は珍しくなく、数十Kgの塊でも入手可能です。 |
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化学組成:SiO2,結晶系:六方晶系,モース硬度:7,比重:2.65
化学的には水晶と同じ鉱物ですが、結晶が非常に小さく塊状で産出するものを「玉髄」と呼び、その中で縞模様等があって美しいものを「瑪瑙(めのう)」と呼びます。(玉髄と瑪瑙の区別はあいまい) 瑪瑙は、赤や青や黄色といった様々な色のものが売られていますが、殆どは着色されたものです。天然では鉄イオンの発色による赤色のものある程度で、これも加熱して赤色を強化したものが売られているので、採れたままの瑪瑙を手に入れるのは困難かも知れません。 輪切りにされたものや、半分に切ったもの,卵型に研磨されたもの等が良く売られています。 |
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化学組成:FeS2,結晶系:等軸晶系,モース硬度:6~6.5,比重:4.82~5.02
黄鉄鉱は硫化鉄の結晶で、外の金属鉱石と混じって産出することが多いです。金山に訪れた観光客がかき集めるのは、大抵、この黄鉄鉱か黄銅鉱です。(^^; 黄鉄鉱の結晶は5角12面体が普通ですが、立方体になる場合もあり、はたまた球状や円盤状に成長することもあり、また、どういう仕組みか化石が黄鉄鉱に置換されることもあります。(何でもあり?) |
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化学組成:SiO2+nH2O,非晶質,モース硬度:5~6.5,比重:1.9~2.3
化学的には石英に水が加わったもので、乾燥させると割れてしまうことがあるため、万全を期して水中に保存されることも多い鉱物です。オパールの発色は立体的で、見る方向によっても変化するので、実際に両目で見た時の感じは、写真では表現仕切れません。 |
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化学組成:(Na,Ca)7-8(Al,Si)12(O,S)24[(SO4)Cl2,(OH)2],結晶系:等軸晶系,モース硬度:5~5.5,比重:2.4~2.45
ラピス・ラズリ(Lapis Lazuli)とも呼ばれ、宝飾品や顔料として古くから人類に利用されて来た青色の鉱物です。金色の部分は黄鉄鉱、白色の部分は苦灰石です。 元々産地が限られている上、「パワーストーン」として人気があるため、良質のもの(=美しいもの?)は非常に高価です。 写真の球の直径は、66mmです。 |
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鉄電気石 化学組成:NaFe3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4,結晶系:六方晶系,モース硬度:7~7.5,比重:3.18~3.22 リチア電気石 化学組成:Na(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4,結晶系:六方晶系,モース硬度:7~7.5,比重:2.90~3.10
電気石は熱したり摩擦すると静電気を帯びる性質があります。化学的には何種類かあり、「電気石」という名称はこれらの総称です。リチア電気石(Elbaite)は色彩が美しく、透明度の高いものは宝石の原料となりますが、鉄電気石は真っ黒です。(光沢があるので、それなりに奇麗ですが) リチア電気石は1個の結晶に複数の色が混在することが珍しくなく、柱状の結晶を輪切りにしたもの(中央と外側で色が違う)がよく売られています。外側が緑色で内側が赤色のものは「ウォーター・メロン」と呼ばれています。 |
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化学組成:SrSO4,結晶系:斜方晶系,モース硬度:3~3.5,比重:3.89~4.19
青くて水晶のようで奇麗だったのと、硫酸ストロンチウムという怪しい物質だったので買ってきた石です。砂まみれだったので風呂場でお湯で洗ったらヒビが入ってしまいました。温度変化に弱く、柔らかい石なので取り扱いには注意を要します。 いかにも珍しそうな石ですが、実は海外ではそれ程珍しくなく、マダガスカルでは晶洞石の内側に密生したものが産出します。 ストロンチウムが含まれているため、産地によっては弱い放射能を持つものもあります。 |
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化学組成:Na2(Fe,Mg)3Fe2Si8O22(OH)2+SiO2,結晶系:単斜晶系,モース硬度:5~5.5,比重:2.94~3.46
角閃石の一種で繊維状の結晶になったは青石綿(Crocidolite)(=アスベストの一種)と呼ばれて利用されていますが、それが石英で固められたものを研磨すると動物の目のように光を反射するようになります。青石綿本来の色のものは鷹目石(Falcon's Eye),それが酸化されて茶色になったものが虎目石(Tiger's Eye)と呼ばれます。 |
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化学組成:NaAlSi2O6,結晶系:単斜晶系,モース硬度:6,比重:3.24~3.43
写真下の大きな卵が翡翠(ひすい、別名:硬玉,翡翠輝石)です。古代日本では勾玉等に加工だれて珍重されていたようです。翡翠細工は骨董屋等に行けば見つけるのは簡単ですから、特に珍しい石ではないのでしょう。現在はミャンマーやカリフォルニア等で採れるようです。 |
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化学組成:CaCO3,結晶系:六方晶系,モース硬度:3,比重:2.71~3.06
どこにでもある何の変哲も無い炭酸カルシウムの結晶ですが、複屈折と言って、方解石を通して物を見ると二重になって見える現象があります。複屈折は方解石だけの特徴ではありませんが、方解石の場合は複屈折の度合いが顕著で、天然で平板状に剥がれ易く、観察の条件が整い易いと言えます。 しかし、ものがものだけに、酸に触れると炭酸ガスを発生して溶けてしまいます。 |
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化学組成:CaF2,結晶系:等軸晶系,モース硬度:4,比重:3.01~3.25
紫外線を照射すると名前の通り螢光を発する性質があります。と言っても、実際に発光するものは少なく、他の種類の鉱物でも発光するものはそれほど珍しくありません。色は純粋なものは無色ですが、含まれる微量元素によって緑色や紫色に発色しているものが多く、それらが層状に重なって美しい縞模様を形成しているものもあります。 |
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化学組成:Be3Al2Si6O18,結晶系:六方晶系,モース硬度:7.5~8,比重:2.66~2.92
緑柱石には、緑色のもの(Emerald),水色のもの(Aquamarine),黄色のもの(Heliodor)等があり、それぞれ特に美しいものは宝石の原料となります。写真のものはAquamarineです。 |
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化学組成:Al2O3,結晶系:六方晶系,モース硬度:9,比重:3.95~4.4
鋼玉(Colundum)にクロムが混入して赤く発色したものはルビー(Ruby)と呼ばれ、チタンや鉄の混入により青く発色したものはサファイア(Sapphire)と呼ばれます。これらは、良質のものは宝石の原料となります。 ルビー、サファイアは合成品が広く流通しており、宝石にした場合の価格は天然のものより2~3桁は安い上、顕微鏡で観察しなければ見分けがつきません。 |
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