石

水晶パワー?
水晶の見分け方
水晶は水の結晶?
石の価値
産地不明の鉱物は無価値?
石の使い方

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水晶パワー?

「水晶パワー」等というものが本当にあるのかどうか…それは私には分かりません。試して見た結果「通常では有り得ないのではないか?」と思うようなことが起こったのは事実ですが、それが水晶のせい(お陰)という証拠は何もありません。

もともと、私は「パワー」目当てでなく、その美しさに魅せられて水晶その他の鉱物を収集して来ましたが、「パワー」目当ての人達の気持ちも良く分かるつもりです。彼らは「訳の分からない」「無駄な」「アホな」ことをしているように見えるかもしれませんが、それは当人の自由というものです。

一方、水晶その他の鉱物が、大手デパートでさえ「パワーストーン」等と称して高く売られていることには非常に疑問を感じます。それって、「パワー」が無かったら詐欺になってしまうのでは?…でも、誰も証明出来ないから詐欺罪は成立しない!?

また、「パワー」を期待しない人にとっては「パワー」の分だけ高く買わされる訳です。「高いと思うなら、その店では買わなければ良い」…確かにその通りです。しかし、高く買う人が沢山いれば、他の店でも高く売ろうとするのは自明の理で、結局は市場価格が上がってしまいます。ラピス・ラズリ等は、その典型でしょう。(トルマリンもかな?)

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水晶の見分け方

水晶球とガラス球を見分けるのは比較的簡単です。まず第一の方法は、水晶球を通して見た物は複屈折により二重に見えます(方向により複屈折の度合いが変化します。)。第二の方法は、二枚の偏光板の間に水晶球を挟み、偏光板を通して水晶球を見ます。水晶球を回転させると、方向により明るさが変化します。第二の方法は、水晶球以外の加工品や透明度の高い原石にも応用可能です(原石をわざわざ偽造するとは思えませんが…)。

次に、天然水晶と合成水晶の見分け方ですが、これは特殊な検査が必要です。合成水晶の作り方は天然水晶の生成過程を模倣したものなのですから、見分けるのが難しいのは当然です。合成水晶の方が分子の方向が揃っているそうで、その違いで天然水晶は水晶振動子には向かないとか、合成水晶は結晶を早く成長させることから微妙な違いが生じたりするようです。

そうでなくて、良い水晶と悪い水晶を見分けたい?…それは手に取ってみて爽やかな感じがしたら良い水晶です!?

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水晶は水の結晶?

昔、某テレビ番組でのこと。あるタレント坊さんの問題発言「水晶は水の結晶…」、それを遮るように某教授が「バカなこと言っちゃいけませんよ。水の結晶は氷ですよ!」これで何と、坊さんが「ふてくされて」番組の途中で帰ってしまいました。

さて、実は水晶は石英(二酸化珪素)の結晶なので、坊さんの言ったことは明らかに誤りです。しかし、「水晶は水の結晶という字を書くから…」というような説法の始め方は坊さんの得意技ですから、彼は実はそう言いたかったのかも知れません。

対する教授の発言も、科学者としてはいまいちです。というのは、氷は水の結晶ですが、水の結晶は氷とは限りません。炭素の結晶の種類がダイヤモンドだけではないように、水の結晶にも何種類かあるかも知れません。

余談ですが、氷と水晶の結晶構造は似ているので、原子模型では同じ形に見えます。また、水晶の生成過程の一つに、火山地帯等の熱水中の二酸化珪素が蓄積されて出来るというものがあり、この場合は水が関与していることは確かです。

結論として、「水晶は水の結晶」ではありませんが、詩的表現や比喩としてはやや高度であり、冗談としてもなかなかの秀作だと思います。

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石の価値

石の値段は、タダ同然から、数万円,数十万円は当たり前で、数百万円のものも時々あります。世界最高級の宝石ともなれば、値段のつけようもないでしょう。

しかし、どんなに高価な石でも、産地に行けばその辺に転がっているか、ちょっと掘れば出てくるのですから、売り値に比べれば原価はタダ同然です。タダ同然で手に入れたものを高く売るとは、あこぎな商売しますねぇ…と言うまえに、貴金属の価値について考えてみて下さい。貴金属は何故価値があるのでしょう?

答は、原価が高いのではなく、「美しいから」「量が少ないから(実際は少なくはないのですが)」「皆が欲しがるから」といったところでしょう。このような理由で高値で買う人が一人でもいれば、「その人に高く売れるから価値がある」という形で価値が拡散します。貴金属の場合は、価値が世界中に拡散したわけです。

石の価値も、貴金属と同様、人間が決めているのです。世界には石コロを高値で買う物好きが沢山いて、私もその一人というわけです。もっとも、私はあまり高いものは買っていませんが…。

そうそう、例え元がタダ同然の石でも、持ち主が気に入っていたら売ってもらえないかも知れませんよね。『え、この水晶ですか?昔100円で買ったんですよ。でも、これ結構気に入ってるんだよなぁ。う~ん,100兆円出すなら売ってやらんこともないが…』

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産地不明の鉱物は無価値?

私が初めて東京国際ミネラルフェアに行ったときに受け取った冊子に、「一般的に産地の明確でない品は、標本としての値打ちがありません」と書かれていました。ガーン、そうだったのか…全然知らなかった…。今まで私が買い集めた石の大部分は無価値なのか?お店の人が聞きもしないのに産地を教えてくれるのはそういう訳だったのか…。と、当時はかなりショックを受けました。

しかし、どんなに美しい宝石も、産地が分からなければ無価値なのかというと、そんなことはありませんね。ダイヤモンドの指輪を買うときに産地を気にする人はあまりいないでしょう。それなのに、冊子には「値打ちが無い」と書かれている…一体どういうことでしょうか。

冊子に書かれていた文をよく注意して読めば、「産地の明確でない品は、『標本として』の値打ちがありません。」と、「標本として」という限定条件が書かれています。「標本として」価値がなくても、「宝石として」「パワーストーンとして」価値があるということは充分あり得るわけですね。

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石の使い方

石を使う場合、まず浄化し、その後にパワーをチャージしなければなりません。浄化やチャージの方法としては、何時間も日光に当てたり(水晶球を日光に当てる場合は要注意。水晶球がレンズの役目をして火災の原因となる場合があります。)、塩水に浸したりする方法の他、専門店で特殊な波動エネルギーをチャージしてもらう(等と称して超音波を当てるだけでかなりの金額を請求する悪徳業者もあり、要注意!)等、色々な方法がありますが、一番のお薦めは湧水に長時間浸すことです。こうすることで、以前の所有者の邪念がきれいさっぱり洗い流され、同時に石が母なる大地のパワーを吸収してくれるからです。

その後、石にお願いをしたり、チャクラやツボに当てたりして治療に使用します。このときいくつか注意しなければならない点があり、例えば、石は無意識の願いも叶えてしまうので、気分が落ち込んでいる時は絶対にお願いしてはなりません。また、治療は素人には難しいので、必ず専門家の指導の下で行いましょう。

……等ということは一種の「おまじない」で、精神的に安定する効果が得られるので、それが良い結果につながるのでしょう。美しい石を見ていると心が落ち着いて、色々なことを冷静に考え直すことが出来る…そうやって「鑑賞」することも「正しい使い方」の一つなのではないでしょうか。

石の「浄化」や「チャージ」等をして持ち歩いたりするのも否定はしませんが、石に傷をつけたり落として割ったりする危険を冒すことになるので私は勧めません。石は、湯水で洗うだけでも、温度差等により割れてしまうことがあるのです。石は再生出来ません。大切に扱いましょう。

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